毎日新聞社主催ちょん・ひょんしる講演会「福島・韓国 普段着の異文化交流」
(2004/4/16)

ちょん・ひょんしるがコラムを連載中の毎日新聞郡山支局の移転を記念し、講演会が郡山市民文化センターで開催されました。会場には、約300人の皆様がお集まりになり、普段着の異文化交流をテーマに、先頃初来日したテレビドラマ「冬のソナタ」のヨン様こと、ペ・ヨンジュンの話題をはじめ、市民レベルでの国際交流について講演しました。講演後は、「日本と韓国の親のしつけの違いについて聞きたい」「わたしも福島韓国語・韓国文化ネットワークに入会したい」など、質問や意見交換がなされました。
   
  ◆講演を聴講したメンバー・Fさんのコメントと感想
先生の、いつものように楽しくてためになる講演をお聴きしたい一心で、仕事の帰りに新幹線とタクシーを乗り継いで、会場まで駆けつけました。会員は約3百人の定員が満席となり、予想にたがわない素晴らしいチョン先生の講演会となりました。講演後、先生は気さくに質疑応答、サイン会に応じていらっしゃいました。
先生は、韓国語の言語学者でいらっしゃるとともに、今や、福島県の文化交流のパイオニアでいらっしゃる事は、皆さんご存知のことですが、オープニングから、色鮮やかなチマ・チョゴリ姿で美しくドレスアップされて登場され、しっかりと大韓民国のアイデンティティーを示してくださいました。イントロの部分で、今、すっかりブームとなった、韓国のテレビドラマ「冬のソナタ」などのお話をされ、会場のムードを、先生の温かな雰囲気にされるところは、いつものことながら感心してしまいました。以下に、講演の本題の感想を書きます。
<講演の感想>
 本題の「普段着の文化交流」について、先生ご自身の体験を通され、ユーモアいっぱいに、ある時は、ちょっぴりペーソスを交えて話をされた。
  街並みは韓国とそっくりな日本に、先生がたった一人で来られ、初日の晩に、銀座第一ホテルでなかなか感極まって寝られなかった、というくだりは、韓国の文化を背負って、一人で日本の文化に挑む若き日の韓国人学者チョン先生の「原点」であると感動を覚え、涙が潤んできた。最初のうちの日韓文化の狭間で戸惑いながらの東京生活は、しっくりいかなかったようだったが、日本人の井実先生と結婚されたことが、日本文化を明確に知るきっかけになったことで、チョン先生の日本文化の知識の吸収が進展したそうである。
  しかし、先生の「普段着の文化交流」のめざましいご活躍は、福島県に来られてからである。キムチ教室の先生として、700人を超す市民にキムチなどの作り方指導を続けられたほか、市民講座で韓国語を教えられるなど、草の根的交流をずっと続けて来られたそうで、感心した。料理・語学教室は、福韓ネットの柱として今後も続けられるが、先生は異文化交流の実践的リーダーとしても活躍されている。また、先生は毎日新聞のコラムを通じて、日韓の文化の違いを福島県民に示され、最近では「田舎ぐらしの韓国人」という本を出版され、好評を得ている。講演では、その幾つかをアドリブを交えて話され、会場は大いに盛り上がった。講演の中で、先生は「文化を理解せずして、言葉を語れない」、「文化は、洗練されたものではなく、ある特定の骨の髄まで染み込んでいるもの」とも話され、自身の身体に染み込んだ自国の文化を恥じる必要がないことを、多くの例で示された。先生は、現在、韓国人としての誇りを持ち、母親のアイデンティティーを示されながら、子育てをされている。異文化をしっかと受け止め、頑張るチョン先生に心からエールをおくりたい。